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戦後およそ80年。平和憲法という建前もあり、大きな戦争に巻き込まれることなく生きてきた日本人にとって戦争はもはや過去のことになりつつあります。
しかし、同時多発テロを発端としたアメリカとイラクの戦争、2022年のロシアによるウクライナ侵攻、中国による台湾への圧力、いまだに続いている北朝鮮の核開発など世界の平和と戦争は紙一重の状況にあります。
この記事ではそんな「戦争」の一端を垣間見ることができ戦争漫画を紹介します。戦争という性質上必ずしもエンタメとしては消化しきれないような作品もありますが、読むことで戦争について考えるいい機会になるかもしれません。
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今読みたい名作戦争漫画
戦争漫画の名作をいくつか紹介します。
1. ジパング / かわぐちかいじ(完結 / 全43巻)
タイムワープ×戦争という「かわぐちかいじ」の真骨頂ともいうべき作品
現代の最新イージス艦「みらい」が自衛隊隊員ともどもミッドウェー海戦ど真ん中にタイプスリップ。その海域から脱出する途中で撃墜された海軍将校を救出してしまう…。その将校は戦後の歴史を知り、数十年後の兵器である「みらい」にふれ歴史を塗り替えるべく暗躍し始める…。
平和憲法のもと自ら軍事力を行使しない自衛隊が第二次世界大戦ど真ん中に放り込まれたらどう考え、どう動くかという「If」を突き詰めた本作。戦争、タイムワープというかわぐちかいじ先生の得意がすべて詰まった最高傑作です。
日本の未来を変えようとする海軍将校、歴史を変えたくない未来からの来訪者である自衛隊、それぞれの思惑がぶつかりあう素晴らしい人間ドラマです。
2. この世界の片隅に / こうの史代(完結 / 全3巻)
戦争時にすぐそばにあった「日常」を淡々と描く名作
広島・海軍の街である呉に嫁いだ主人公・すず。なんども空襲に襲われる街で一家の食卓を工夫するすず。そして、昭和20年の夏がやってくる…
戦争、原爆を描くとどうしても悲惨になりがちですが、ただ悲惨なだけでなくてどんな状況でも生きていく人の強さや温かさ、そしてユーモアも同時に淡々と描かれています。苦しい生活の中で前向きに生きようとする人々の強さに逆に勇気と元気をもらえる作品です。
3巻以内で完結するおすすめ漫画!1時間以内で読める名作18選3. 夕凪の街 桜の国 / こうの史代
今なお続く原爆の悲劇を悲しさだけでなく強く美しく描いた傑作
原爆の落ちた広島を舞台にした2編の作品。こうのさんの戦争作品というのは単純な悲劇・怒りを描いた作品ではないのが特徴です。
「夕凪」はいわゆる原爆投下時の日本を描いており、後編でも「桜」は2000年代の東京を描いています。この「桜」の部分こそが本作の主題で、2000年代になっても根強く残る被爆者への差別について描かれています。
本作のラストで主人公が被爆しながらも数年以上かけて結ばれた両親を想うシーンは強さと美しさを兼ね備えた屈指の名シーンであり涙なしでは読めません。
面白さを凝縮した1巻完結のおすすめ短編漫画23選|まるで映画のような完成度4. 皇国の守護者 / 佐藤 大輔、伊藤 悠(完結 / 全5巻)
こんな人が上司だったらいいのにと思える主人公に惹かれる名作
<皇国>に北方より<帝国>が突如来襲した。一介の兵站将校に過ぎぬ新城直衛は惨敗を喫して撤退する味方の時間稼ぎのために<帝国>の進撃を食い止めることを命ぜられる。
原作未読のため原作と比較してどうとかは言えませんが世界観も絵もすごい良かった。皇国は日本を舞台にしています。とくに刺さったのは「人」。主人公の新城の自分を情けない、偽善者だと自己嫌悪しながら決断していくところに胸を打たれる。
【2024年版】Kindleや電子書籍化されていない名作漫画まとめ5. 昭和天皇物語 / 能條純一、半藤一利、永福一成、志波秀宇(連載中)
武田鉄矢がワイドナショーで絶賛した太平洋戦争を昭和天皇の人生から見つめなおす歴史的な快作
ある種タブーともいえる太平洋戦争時の天皇、つまり昭和天皇の生き様を描く作品。
戦争の十字架を背負った昭和天皇の生きざまを物語として描くのは非常に勇気がいることだと思うが『月下の棋士』で生き生きと棋士たちを描き切った能條純一がとてつもない気迫で描いている。
波瀾万丈という言葉では表せないほどの濃密な生涯を生きた昭和天皇の幼少期から描く本作。日本人なら必読の作品になると確信しています。
激動の時代がよく分かるおすすめ政治漫画!世界と日本の「いま」を勉強しよう6. 軍靴のバルツァー / 中島三千恒(連載中)
破天荒な軍事教官とその教え子たちの成長を描く軍事漫画
帝国主義全盛のヨーロッパを仮想舞台とした軍事×青春活劇。主人公のバルツァー少佐は小国バーゼルラントの軍制を改革するというミッションのため士官学校に赴任。頭が良く破天荒なバルツァーに影響され生徒達はどんどん成長していき、やがて国家の戦争に巻き込まれていく…というような物語。
仮想国家同士の時代背景、政治、戦争の駆け引きなのに難しい説明なくスルスルと理解でき物語を読ませる巧さが光る作品です。最初はダメダメだった生徒たちが徐々にたくましくなりバルツァー少佐とともに戦っていく様子は必見。
7. 永遠の0 / 百田尚樹、須本壮一(完結 / 全5巻)
特攻隊で死んだ祖父の実像に迫る迫真の人間ドラマ
百田尚樹の同名小説のコミカライズ版。映画としても小説としても大ヒットしただけあってコミカライズも悪くない出来です。
浪人中の主人公がライターである姉の協力で特攻隊で死んだ祖父について調べることに。調べていくうちに「とびぬけた技量を持つパイロット」「臆病者」など様々な話を聞き困惑する二人。子供ができ、誰よりも生きて帰ることに執着していた祖父がどうして特攻したのか、その真相に二人は少しずつ近づいていく…。
百田尚樹が保守思想が強く失言も多いため毛嫌いしている人も多いかもしれませんが、『永遠の0』は文句なしの傑作ですね。決して戦争賛美ではなく、日本を守るために特攻隊として死んでいった英雄たちに迫る作品です。
もう一人の主人公である祖父・宮部久蔵の最後の特攻シーンは胸に迫るものがあります。
8. 紛争でしたら八田まで / 田素弘(連載中)
世界中の紛争に「チセイ」を武器に戦う世界を回る解決屋・八田百合!
中国人民解放軍の海洋進出、イラン核合意、ブクレジット、クリミア併合、ミャンマーのクーデターetc…
八田百合は歴史、宗教、政治、軍事、経済などあらゆる知識をもとに世界中のもめ事を解決する地政学リスクコンサルタント。びっしりと詰め込んだチセイと得意のプロレス技で解決不能と思われるような複雑交渉をまとめていく八田百合の活躍を描く話題作。
この漫画は手放しで凄いです。まず、架空の設定ではなくガチの時事ネタや土着の民族・風土を複雑に絡めた紛争が毎回テーマになっています。
クリミアをめぐるウクライナの攻防やアフリカの呪術を絡めた事件、さらには日本のヤンキー同士の抗争まで八田百合があの手この手で解決させていきます。
もちろん漫画なので強引な部分もありますが、いずれにせよ今の世界情勢に対して遺憾で終わらせる日本の政治よりも遥かにマシに思わせてくれる八田の解決策に心躍るはずです。
おすすめお仕事・ビジネス漫画!月曜日が怖くなくなる?ビジネスに役立ちやる気も出る名作を紹介9. マージナル・オペレーション / 芝村裕吏、キムラダイスケ(完結 / 全16巻)
ニートが戦場で覚醒する?戦場をリアルに描く新・ミリタリー漫画
会社を首になった主人公が傭兵家業に身を投じて軍事の世界で成長していくというストーリー。戦場オペレーター、少年兵、テロ…非常にスリリングな展開で非常に読ませる漫画。
序盤のつかみから、主人公の成長、覚醒までが一気に読める。戦場ものなのでつらい描写もあるが、人間関係はコミカルで読みやすい(それが逆にきつくもなるんだけど…)。
10. ドリフターズ / 平野耕太(連載中)
歴史の英雄と悲運の偉人が異世界に転生して戦う歴史ファンタジーバトル漫画
歴史上の偉人を一つの世界に転生させて戦争させる歴史好きが超興奮するマンガです。物語は関ヶ原から退却していく中で異世界に転生した島津豊久が織田信長、那須与一と出会い「漂流者(ドリフターズ)」として国盗りを開始するところから始まります。
一方相手は「廃棄物(エンズ)」と呼ばれるモンスターと歴史上非業の死を遂げた英雄たち。土方歳三、ジャンヌ・ダルク、ラス・プーチンなど。おそらくラスボスはキリストです。ワクワクしません?
ヘルシングから続く作者の台詞回しは相変わらずで最高ですが、とにかく「こうしたらおもしろい」が全部つまったエンターテイメント作品です。歴史上の偉人が一つの時代にあつまったらどう戦う?ハンニバルが今の文明兵器をどう使う?などなど。
おすすめ異世界系/異世界転生漫画31選!「俺つえぇ!」の無双系からスローライフまで紹介まとめ:戦争漫画を読んで戦争を考えるひとつにきっかけに
戦争について考えるきっかけにもなる戦争漫画。読むのが苦痛になるような描写もあり、私もまだ多くの作品を読めていないジャンルでもあります。
ただ、目を背けるわけにもいかない…そんなジャンルでもありますので少しずつ読む作品を増やしていき皆さんにも読んでほしいものを見つけ次第随時紹介作品を増やしていこうと思っています。