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はてなブログをぼけーっと見てると企業のオウンドメディアが目につくことが多くなってきましたよね。とくに人気エントリーによく掲載されており「いいなあ」とスネオのラジコンをねだるのび太ようにそれらの記事を眺めております。
今日は「企業のオウンドメディアとはてな」について思うとこを書いてみようと思います。なお私はオウンドメディアに関しましてはずぶの素人ですので間違いもあるかなとおもいますが、その辺りはよしなに。
オウンドメディアとは
当たり前のように「オウンドメディア」という言葉が聞かれるようになってきましたが以下のようにざっくり定義されます。まあ、ニュアンスの差異はあれどだいたいどこも同じようなことを言っております。
少し前にトリプルメディアマーケティングというキーワードが流行ったんですよ。簡単に言うと
- オウンドメディア → HP、アプリ等の自社サービスサイト
- アーンドメィア → ソーシャルメディア
- ペイドメディア → 広告
という感じです。ざっくりね。で、このトリプルメディアマーケティングがやたらと提唱されていたのは2012-2013年ぐらいです。その当時はオウンドメディアにはあまり焦点があたらず「広告はもう古い。これからはソーシャルメディアだ」という触れ込みで昨日まで何してたかわかんない人達が「どうも。わたくしフェイスブックの鬼です」と自称コンサルがわんさか出てきた時期でもあります。
それが3,4年たった今すっかりなりをひそめて「広告もソーシャルも古い、これからオウンドメディアでコンテンツマーケだ」と新しいトレンドになっているんですねえ。
オウンドメディアとコンテンツマーケとは
同じ文脈で語られることの多いコンテンツマーケ。これ結構やっかいなワードです。というのも「コンテンツマーケ」の定義って結構曖昧で喋る人によって内容が異なることもちらほら。
一応僕の中での「オウンドメディア」と「コンテンツマーケティング」の違いを書いておくと
- オウンドメディアとは企業の所持するサービスを提供する場所
- コンテンツマーケはメディアで配信する情報のことで発信する場所はオウンドメディアに限らない
というような感じです。ただ、相性として情報を発信する場所は「オウンドメディア」が良いので「オウンドメディア」と「コンテンツマーケ」が同じ文脈で語られるのかなと。
コンテンツ制作→オウンドメディアで配信→ソーシャルメディアで拡散→必要であれば広告を使って集客する
こんな感じですかね。
はてなとオウンドメディア支援
じゃあ、このオウンドメディアとはてなにどんな関係があるか見てみましょう。
株式会社はてなの財務諸表分析 – ゆとりずむ
ちょうどid:lacucarachaがいい感じに分析してくれています。抜粋しますと
まず、コンテンツプラットフォームサービスとは、はてなブックマークやはてなブログなどの自社サービスになります。はてなブログの有料会員費や各種コンテンツ上の広告が収入源となります。
次に、コンテンツマーケティングサービスとは、企業向けのはてなブログのサービス構築や、ホッテントリの間に出てくる広告の制作などのことですね。
最後に、テクノロジーソリューションサービスとは、システムを運用構築して得たノウハウをもとに行っている各種受託開発等になります。主に、任天堂向けの各種インフラ構築系のお仕事ですね。
これらの事業であがる売上高は、綺麗に1:1:1の関係となっているようです。
はてなの3割程度はこの「コンテンツマーケィングサービス」が稼いでおり中々の主力です。1年以上はてなでブログ書いてますがかなりの企業がはてなのプラットフォームにオウンドメディアを置いてコンテンツマーケを始めているのをひしひしと感じます。
はてなでオウンドメディアを導入している事例
はてなでオウンドメディアを実施している事例をまとめた記事がこちらにあります。「リクルート」「ぐるなび」「アイデム」「パソナ」「楽天」「マイナビ」など名だたる大企業がはじめております。
導入している企業の共通点
全部が全部そういうわけではないんですけど、導入している企業はちょっとした共通点があります。そしてこの共通点が「はてなでコンテンツマーケをやる」理由になるとおもっています。
要するに「リクルート」も「アイデム」も「パソナ」も「楽天」も「マイナビ」もそれ自体がメディア(広告媒体)なんですよね。わかりやすく求人メディアで例をあげると企業の人材募集の広告をリクルートやアイデムに掲載して、求人募集へつなげるサービスだということです。楽天だったら店舗の出展、結婚式場も掲載して式を挙げる人を集めるサイトだし、不動産もsuumoとかに掲載することで空き家を埋めれますよね。そういうサービスがはてなのオウンドメディアを利用するケースが多い。
はてなでオウンドメディアを展開する目的
じゃあ上記のようなメディアがはてなでオウンドメディアを実施する理由って何かっというのをですね、勝手に推測します(たぶん当たってます)。
これらの企業が広告なりでお金を使う理由は大きく2つ。ひとつ目は「獲得」。つまり、求人サイトなら求人数を増やすために広告なりのマーケティング活動をします。
けどオウンドメディアやコンテンツマーケの目的は絶対「獲得」じゃないですね。全く獲得が発生しないわけではないでしょうけどまあ取れないでしょう。バズったとか言ってもねせいぜい10万PVとかでしょ。しかも当たるか外れるかわからない。そういう手法には「獲得系」の予算は怖くて使えないんです。
じゃあ、もう一つは何か?というとずばり「営業支援」です。カッコつけてブランディングという人もいるかもしれませんが。営業支援って何?というとリクルートなりアイデムなりの営業マンが企業から「求人広告」をもらうための「営業トーク」に使うための材料です。
営業支援の予算はペイドからオウンドメディアへ
昔からこういう営業支援の広告費というものはありました。昔ですと「TVで広告うちますからこの時期に求人載せておきましょう」「Yahoo!に広告載せますので…」という具合です。目立つ場所にドーンと広告掲載することをフックに営業していたんですよね。それこそ何千万円も使ってたわけです。
その予算がオウンドメディアに流れてきたということです。むかしほど「テレビ」や「Yahoo!」に魅力がなくなってきたからでしょうね。そんなバナーよりも「うちのこのオウンドメディアは●万PVあって業界No.1です」みたいな営業トークのほうが刺さってるんじゃないかなと。
ジモコロはすごい
色々企業のオウンドメディアはありますけどジモコロはすごいですね。
イーアイデムの地元メディア「ジモコロ」
アイデムってリクルートとかと比べると首都圏は弱いかもしれませんが「地方」は強いんですよね。なので彼らの営業戦略はいかに地方にアピールできるかだと思うんです。いわゆるペイドメディアの広告って地方配信めちゃくちゃ弱いんですよ。できなくはないんですけど単価めちゃくちゃあがる。なので地方向けのアピールには向いていない。そういうジレンマを見事に「ジモコロ」は解決してますね。
「こんどこの県の記事を書くんですよ」でイチコロです。しかも記事の内容もちゃんと取材して書いてるのでクオリティも高く地元の評判良さそうです。すごく会社の戦略とマッチしてるんじゃないかなと。妄想ですけど。
なぜ「はてな」か?
肝心のなぜ「はてな」かが抜けていました。それこそwordpressでもいいと思うんですよ。実際にWordpressでやってる企業もいるでしょう。ただ「営業支援目的の企業」は「はてな」一択です。
理由はシンプルで「導線」と「はてなブックマーク」。これらの企業の記事はほぼホテントリいりしてはてなの「人気記事一覧」に掲載されてます。もちろん僕の数百倍金払ってると思うのでそこに文句はありません。この導線とはてなブックマークによるバズが営業支援の企業にはめちゃくちゃ相性いいですよね。グノシーにも載ったんですよーとか言えるし。
あとは担当社が上に報告しやすい。「こんだけバズったんです」とか「●万PVです」とかは圧倒的にwordpressより早いはず。下手したら初月から結果出ると思うし。
オウンドメディア✕コンテンツマーケの今後の課題
素人の勝手な予想ですがそんなにでかいマーケットにはならないかなと思ってます。コンテンツマーケ。多少はペイドのマーケットに侵食すると思うんですけど。
① 手間がかかる
ブログ書いてればわかると思うんですけどコンテンツを用意するのって非常に手間がかかるじゃないですか。量産できないですし。
② ライター不足
じゃあ内製できないなら外注だと思うんですけど、ライターもあまりいないんじゃないかなと。ヨッピーとARuFaのフル稼働ぶりを見ているとなおさらそう思います。各オウンドメディアでヨッピーの取り合いになってんじゃないかなー。
個人ブロガーの時代がくる?
この前ホットペッパーの記事が炎上していましたけどクラウドソーシングの記事ってクオリティ低いですよね。もちろんギャラ相応なんでしょうけど。個人のブログではいいかもしれないけど企業のオウンドメディアだとちょっと厳しいかなと思います。
けど業界は深刻なヨッピー不足。となると、そこそこクオリティ高くてそこそこPVもあってそこそこファンがいるブロガーに焦点があたるんじゃないかなと思います。現にはてなブロガーのオウンドメディアへの記事執筆も増えてるしね。
こういう計算できるブロガーを持っているはてなはオウンドメディア支援のマーケティングでは重宝されるんじゃないかな。
まとめ
はてなさんお仕事待ってます笑。